協働ロボット Universal Robots e-Series

URシリーズを発売しているUniversal Robotsから新たにe‐Seriesが発売されている。 ラインナップは従来のURシリーズと同様に3,5,10の3種類である。 この新しいシリーズはURXe(or URe)と表示されるが、従来のURシリーズとUReシリーズでの違いはカタログを見るとわかってくる。 URシリーズでは、協働作業について、ISO-13849に準じて試験をしていると表記しているのに対して、UReシリーズでは、ISO-13849、ISO-10218-1に完全準拠と記載されている。このことから、従来のURシリーズでは、一部にISO-10218に対して準拠していない箇所があったものと推測される。 ISO-10218はロボットの協働運転に関する規格で、制定は2011になる。 URシリーズは2008年には商用販売がなされていることから、ISO-10218 に準拠できていない箇所があるのは致し方ないため、従来はISO-13849 に準じて試験をしているといった表記になっているものと考えられる。(以前に見たときはISO-10218 に一部準拠といった記載であったように思うが、記憶違いかもしれない) 国内で協働運転を行うためには、ISO-10218-1に準拠しているのが基本的な考え方になる。また、他社は2015年以降に開発、販売をしているため、ISO-10218-1 に準拠しているロボットが多数販売されている。このような環境下ではISO-10218に完全に準拠していないURシリ…

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ストロームグアム(StrollGuam:(グアム版Uber))について

グアムへ旅行をした際にグアム版のUberであるStrollGuamを活用したため、感じたことや使い勝手についてまとめておきたい。 なお、私はUberを使用したことはない。 StrollGuamの使い方などについては、幾つかのサイトで検索をすれば出てくるでそれを参考にしてもらいたい。 (例えば https://man-labo.com/archives/2597) 私は旅行中7回程度利用して、失敗したことなどがあったため、 今後使用する人の参考にしてもらいたい。 まず、サイトなどでは英語がさっぱりわからなくても大丈夫と書いてあったりするが、 英語が全く分からないという人にはお勧めしない。 7回中6回はSMSでドライバーから(「どこの入り口についたよ」とか、「あと何分ぐらいでつくよ」)といった連絡が来る。これは特に問題はないとは思うが、7回中1回で電話がかかってきた。 これは後述するが私が悪かったのだが、多少のトラブルがあってこのような状況になった。 結果的には何とかなったのだが、多少は英語のコミュニケーションができることがよいと思う。 以下、私が使用したケース。 ケース1:空港からホテルまで とりあえずストロールグアムを使用することを決めていたため、空港についてからホテルまでの送迎を手配した。 が、その時に近くには車がいなかった模様で、タモンにいた車が来ることになり、15~20分ほどの待ち時間が生じた。 タクシーとの金額差は$5程度だと思うので、急い…

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ロボット導入実証事業2018に掲載の実例から(2)

先日の記事(http://lecxe.seesaa.net/article/458760856.html?1524288302)においてはピッキング作業などが投資回収にかかる時間が短くなり、自動化のスタートとしては妥当であると記載している。 一方で作業効率を劇的に上げることで投資回収年数を短くできている案件もある。 P.33に掲載されている北斗園の筆製造の自動化がその最たるものである。 筆の製造行程を分解し、直交ロボットを組み合わせて自動化を行っている。 (ロボットと呼ぶべきかは議論はありそうだが) 労働生産性が30倍になるなど目覚ましい効果が得られている。 また、今回の件では投資額が45百万と多くの行程を自動化しているにもかかわらず 低額で収まっているのも特徴であり、直交ロボットを組み合わせた構想、かつ、 インテグレータ―がそれを自社で製造できるという点 さらにシステムインテグレーターが筆製造業を行っており、 適切な構成を作ることができた点が成功の要因であると分析できる。 しかし、通常の仕事ではシステムインテグレーターが製造工程について 高い知見を有していることは稀であるため、如何様にしてシステムインテグレーターに 自社の製造プロセスを伝えるか、また、キーとなる工程を伝えても問題のない 信頼できるシステムインテグレーターを見つけることが問題となる。 こういった点からもピッキング作業などの比較的容易な作業から システムインテグレーターと関係を築くこと…

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ロボット導入実証事業2018に掲載の実例から

昨日の記事にも掲載したが、ロボット導入実証事業2018(http://www.robo-navi.com/webroot/document/2018RobotHandBook.pdf)に掲載されている実例の内容を見ていく。 投資回収年数の短い案件として、2年以内の案件を見ていくと、 P.12 タカキベーカリー: ピッキングとラベル貼り(1.8年) P.18 ナカガワフーズ:  箱詰めとパレタイジング(1.4年) P.34 北斗園:      筆の製造(1.6年) P.42 応緑:       溶接ロボットシステム(1.5年) P.46 別川製作所:    変種変量生産対応システム(1.8年) P.68 光輝化成:     生産速度の増速(1.6年) P.72 テック:      ピッキング(1.6年) P.80 トーユー:     箱詰め(1.9年) といった案件がある。多くの案件がピッキングや箱詰めなどの案件であり、大量の物を連続して箱詰めを行うものが回収年数が短くできているようである。これは実績が多く、新たなハンドの開発なども必要ないなどがあるものと推測する。 自動化を始めるにあたっての案件としては、こういった作業から探すのがよいかもしれない。

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事例紹介ハンドブック2018のダウンロード公開

2018/4/4に事例紹介ハンドブック2018がロボット活用ナビにおいてダウンロードが可能になっている。(http://www.robo-navi.com/webroot/document/2018RobotHandBook.pdf) 流し見をして投資回収年数について確認をしてみると、投資回収年数が短いものについては1年程度であるが、おおむね4~6年程度のものが多いように思う。また、投資回収年数の最も長い事例として記載されていたのは、以前にも紹介をしたことのあるCOROを使用した吉野家の食器洗浄に関する案件(http://lecxe.seesaa.net/article/450771777.html?1523454315) の続きであった。 ロボットの導入、あるいは自動化に掛かった費用を回収するためには、生産量の増大か人を削減しなければ回収計算をすることができない。しかし、吉野家の案件などのように販売量は変わらず、人も削減することができず、回収計算が難しい、あるいは非常に長くなってしまうことがあると思う。 一方で作業負荷の低減により人が定着することなどのメリットがあると考えられる。このようなメリットを事前に計算、投資回収計画を策定することが必要であるが、どのようにしてそのメリットを投資決裁者に示すことができるのかが自動化を進めるうえで難しいところであると感じる。

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ライフロボティクスの買収について

2018年2月9日にCOROを販売するライフロボティクスがファナックに買収をされるとの発表がされました。(https://www.fanuc.co.jp/ja/profile/pr/newsrelease/pdf/osirase20180209.pdf  https://liferobotics.com/wp/wp-content/uploads/2018/02/news_20180209.pdf) COROのロボットは形状、動作が独特であり、ファナックが従来より採用しているような6軸ロボットとは全く異なるため、今回の買収ではどのような形で技術を取り込むのか興味のある点です。 以下、個人的なイメージでは、協働ロボットとしてファナックの緑のロボットを使用してもリスクアセスメントなどの点で協調作業には多くの制限ができる。また、Universal RobotsのURシリーズなどに対して優位性を出すことができなかったのではないかと思います。URシリーズの方が安く、サードパーティ製のソフトウェアも導入することができるなどの拡張性があるなどの利点もあります。 その点でファナックは協働ロボット関連での遅れを取り戻すため、6軸ロボットでは協働作業が難しい箇所への適用が可能なCOROをラインナップを揃えることを足掛かりにして巻き返しを図ろうとしているものと考えられます。

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Magican Dobot

中国のロボットメーカー Dobot(https://www.dobot.cc/)が販売している教育用の4軸ロボットであるMagican。 教育用ということもあり、可搬重量0.5kg、動作半径0.32mで4軸ということで動作可能な範囲は限られている。しかし非常に安価で$1499.-。日本だと20万円弱で購入することができる。 教育用とはいってもカメラを元に判断して処理を行うことも可能であることから、簡易な動作を自動化する用途には使用できるものと思う。うまく使えば色々な場面で使用できるのではないかと思う。 また、M1という可搬重量1.5kg、動作半径0.4m、軸数4軸のスカラロボットも12月下旬に販売予定。価格は60万円程度。

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スキューズとパナソニックスマートファクトリーソリューションズの業務提携

7月末のニュースになるが、スキューズがパナソニックスマートファクトリーソリューションズ(以下、PSFS)と業務提携を行うことで合意したとのことである。(http://www.squse.co.jp/news/detail.php?id=344) スキューズは以前に記載した通り(http://lecxe.seesaa.net/article/450866631.html)、協働ロボットの開発を行っている。現時点でも商品化には至っていないようであるが、それ以外にもASD-1100という80W以下の出力であるロボットを開発し、食品や自動車関係のピッキングに使用されている。 今回の業務提携は今後自動化が急激に進むと考えられる食品産業における自動化に対して、PSFS側がソリューションを有していないため、それを補強するために行われたものであるように思う。スキューズ側の利点としては、PSFSの資本やチャンネルなどのリソースを活用して引き合いや販売が増えれば業務提携として成功だと推測する。 従来より実績のあるFAメーカーでも協働作業が必要な場面では、十分な知見を有していない場合があると思うが、そういったFAメーカーは既に知見を有しているメーカーの知見を取り込んでいく動きが出てくるかもしれない。

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倉庫の新しい形 AutoStore(オートストア) 

AutoStore(オートストア)(http://www.okamura.co.jp/company/topics/butsuryu/2014/autostore_1.php)はコンテナを多段積みにより集積させ、それをロボットにハンドリングをさせるシステム。 高度に集積されており、人が入るような通路もない。そのため、面積あたりの有効活用面積は、従来の倉庫に比べて数倍にも及ぶ。また、その拡張性はかなり高く、運用中であっても拡張することが可能。設置の自由度も高く、柱の周りであってもラックを組めれば何ら問題ない。 一年以上前のニュースになるが、ニトリが倉庫管理システムのAutoStoreを導入している。 倉庫の搬送にかかる自動化システムはAmazonに買収されたKIVA systems(現Amazon Robotics)のイメージであったが、それに比べてAutoStoreのシステムは高密度という点で優れており、コンテナの中に入るものを扱う倉庫であれば、AutoStoreの方が日本においては優れているだろう。 一方、取り出す頻度に偏りがあまりない場合などにおいては、AutoStoreでは下のコンテナを取り出すために時間がかかるため、処理速度ではAmazon Roboticsのシステムの方が優れているように思う。

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建設工事現場でロボットと人がコラボ 清水建設

清水建設が2017/7/12に発表したニュースリリース(http://www.shimz.co.jp/news_release/2017/2017011.html)によると、建設工事現場で最先端技術を搭載したロボットと人がコラボすることで「ロボットを適用する工種において」70%以上の省人化を目指す計画があることを公表している。 適用する工種としては水平スライドクレーン、柱溶接、天井や床材の施工、運搬車の4種類である。この効果については割愛するとして、これらの「ロボット」がどのようにして人とコラボレーションするのかを考える。 運搬車であるが、これは無人運搬車(AGV)と考えられるため、JIS D 6802に準じておれば良いと考えられる。この内容は自動車工場など、様々なところで実現できている。今回の場合問題になるのは、建設現場ということで、資材の有無などにより、容易に環境が変わる場所で運用をする点である。これは現実での現場の状況とコンピューター上の状況を合わせこむことでリアルタイムで環境を把握することが、理論上は可能である。 天井や床材の施工、柱溶接については、ニュースリリースに写真がある通り、使用しているロボットはKUKAの通常のロボットである。そのため、そのまま使用すれば、近くに人が接近することはできない。この場合にできる対策は ①:人の接近を防ぐ ②:ロボットをISO 10218に適合するように改造する のいずれか。 ①の場合は、柱の溶接も床材の施工も順次フロア全体を移…

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